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舒脳益の主成分である「 」(「キレン」以下、特別な用い方以外は「キレン」と記す)という生薬は、古くから漢方の古典的な医学書や薬草書に登場しており、高血圧、動脈硬化、心疾患、脳疾患やリウマチなどの治療に効果があると記されています。
たとえば、古典的な薬草書である『神農本草経』には、生薬のキレンについて、「風痺を去り、熱を除き、永らく服用すると身が軽くなり、老いに耐えられる」といったことが記されています。それほど古い時代から、キレンは風痺、つまり中風による障害や後遺症の改善に用いられてきています。
ところで、脳卒中のことを日本では、昔は中風とか中気と呼んでいました。中国では「卒中」といい、それが日本で正式な用語となったのでしょう。卒中とは、漢方医学では「卒(にわか)に邪風(邪気)に中(あたって)倒れる」と古典医学書の『傷寒論』に記されています。日本でも1200年前に書かれた『素問遺篇本病論』という医書の中で、「卒中」という言葉が使われています。当時から日本に漢方医学が伝わっていたことを裏付けています。
なお、脳卒中のことを医師の間では「アポ」とか、倒れることを「アポる」などといいますが、これは英語の「アポプレキシー」からきている言葉です。もし医師などからこの言葉を聞いたら、「脳卒中のことだな」と思ってください。
また、先ほどの漢方の古典医学書として有名な『傷寒論雑病論』の中では、キレンについて、「キレンは風湿を去る。筋骨を利す。血圧を降ろす」と記され、降圧作用、抗血栓、循環機能調節などの効果がある生薬として知られていました。
近年では、中国政府が薬品の品質を保証し、人体用薬品の安全性、有効性の保護を目的とした法典である『中華人民共和国薬典』(1992年版T部)には、キレンについて「@四肢麻痺、半身不随、脳卒中の後遺症 A筋肉の痛み、膝の痛み、リウマチ、関節痛 Bリウマチ性心臓病に効果がある」と記されています。 |
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キレンは日本ではあまり知られていませんが、中国では古くから「 草」(キレンソウ)という名で親しまれてきました。前述のように漢方医療として様々な症状に用いられてきましたが、中でも広く知られている作用は降圧作用、抗血栓作用などです。
キレンソウはキク科に属する一年草で日本ではメナモミとして知られており、この薬草を乾燥させて生薬としたのがキレンです。文献には次のように紹介されています。
『本草網目』(ほんぞうこうもく)
李時珍(医者・博物学者)著 1596年〈万暦24年〉刊行
中国でもっとも代表的かつ包括的な薬草に関する書物
[1] 辛く苦いが、無毒である
[2] 肝臓・腎臓疾患、四肢麻痺、骨や膝の痛み、痛風などの疾病を治療
[3] 五臓機能の活性化、育毛促進、冷え性などにも効果あり
[4] 「効力溢れる処方箋」
『中華人民共和国薬典』
薬草、薬品などの安全性・有効性の保護を目的とした中国の法典(1992年版 I部)
[1] 四肢麻痺、半身不随、脳卒中、脳梗塞の後遺症
[2] 筋骨の痛み、リウマチ性関節炎
[3] リウマチ性心臓病 などに効果あり
以上のように、キレンの作用、薬理、薬効を西洋医学的にまとめてみますと、次のようになります。
@免疫増進作用・脾臓重量、血清抗体増強、液体性免疫の低減を抑制。
A降圧、血管拡張作用・毛細血管を拡張させ、外部刺激による血管の収縮反応を防止。
B血栓形成、血流回復作用・血栓形成の抑制作用は高く、同時に血液の回復作用も働く。
C抗ウィルス作用・単純疱疹ウィルスに対する抑制効果が維持できる。
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脾臓重量、血清抗体濃度、
体液性免疫の低減を抑制。 |
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血栓形成の抑制率は51.4%。
同時に血流回復作用も働く。 |
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| 毛細血管を拡張させ、外部刺激による血管の収縮反応を防止。 |
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このように、キレンは四肢麻痺、半身不随、脳卒中の後遺症
の改善に用いられており、中国では妙薬として古くから伝わっています。 |
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舒脳益はキレンを主成分に黄蓍、当帰、白述、川 、冬虫夏草など10種類の生薬を配合した脳卒中、動脈硬化、高血圧の予防、脳卒中の後遺症を改善する複合漢方薬です。その各々の生薬の薬理作用は次の通りです。 |
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● (キレン)
キク科の一年草で山野や雑木林に生成する。成分はグルチン、ダルトサイド、ダルチゲナール、キレノール、アルカロイドなどが含まれる。効能は四肢麻痺、半身不随、脳卒中の後遺症、動脈硬化、高血圧などの改善に用いられる。『本草網目』には「辛く苦いが、無毒である。四肢麻痺、骨や膝の痛み、痛風などの疾病」と記されている。
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●黄蓍(オウギ)
中国の東北部、華北地方、朝鮮半島などに分布するマメ科の多年草。成分にはイソフラボノオドのホルモノネチン、トリテルペンサボニンのアストウガロサイドのほか、コリン、ベタンなどが含まれている。効能は利尿、強壮、降圧、抹消血管拡張、抗アレルギー作用がある。近年、黄蓍の降圧作用のある成分として、r-aminobutyrica acid(GABA)が注目されている。『神農本草経』には上品(上薬)として記載されており、人参と同様に元気をつける代表的な補気薬として有名である。 |
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●当帰(トウキ)
セリ科の多年草。日本では北海道などで栽培されているが中国産のものはカラトウオキといわれ種類が異なっている。成分は根にはリブスチライド、サフロール、ブチリデンフタライド、そのほかベルガプテン、ファルカリノール、脂肪酸が含まれている。効能として鎮痛、消炎作用や中枢系や循環器に対する作用がある。当帰は漢方で「血中の気薬」ともいわれ、善血、行血、活血、補血の効能があるとされている。 |
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●党参(トウジン)
中国東北部に産するキキョウ科のつる性多年草。成分にはサポニンやイスリンが含まれている。効能として疲労倦怠、食欲不振、口渇などがあり、中国では党参を人参の代用品として幅広く用いられており、補u作用付人参と同じである。 |
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●白朮(ビャクジュツ)
キク科の多年草。中国産を唐白求という。成分にはアトラクチオン、アトラクチレノリッドT、U、Vなどが腹案レ、アウトラチロンは嗅覚を刺激して胃液の分泌を促進する。そのほか利尿、血糖低下、抗潰痔、抗炎症作用などが認められている。 |
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●川 (センキュウ)
中国原産のセリ科の多年草。本来は『神農本草経』にある (キュウキュウ)と称したが、四川省産のものが有名であったため川 の名が一般的になった。
成分にはクニデライド、リブスチライド、ブチルクタライドなどが含まれている。効能として鎮痛、鎮静、降圧、血管拡張作用が認められている。漢方では川 は当帰とともに「血中の気薬」として有名で、活血作用と行気作用があり、 血による痛みや関節痛、四肢の麻痺やしびれなどに用いられる。 |
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●紅花(コウカ)
エジプト原産のキク科二年草。古くから南ヨーロッパから中近東、インド、中国などで栽培され、日本には奈良時代に渡来した。韓呉藍(カラクレナイ)とか「末摘花」(スエツムハナ)などとも呼ばれており、古くから紅花(ベニバナ)として口紅や染料など用いられた。ベニバナの種子からとる油はサフラワー油(ベニバナ油)としてサラダ油やマーガリンなどの原料として用いられている。成分にはフラボノイド、ネオカルタミンなどが含まれている。効能は血圧降下作用や免疫賦活作用が知られている。漢方では活血作用としてさまざまな 血の症状に用いる。 |
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●山薬(サンヤク)
本州以南、台湾、中国大陸に分布するヤマイモ科のつる性多年草。一般に日本の野生のものはヤマノイモとか自然生(ジネンジョウ)と呼ばれている。成分には多量のデンプンと粘液質のマンナンのほか、糖類やアミノ酸、コリン、アラントイン、グルコサミンなどが含まれいる。効能として下痢や糖尿病の治療、さらに滋養薬として胃腸虚弱や体力低下の改善などがある。 |
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●大棗(タイソウ)
ヨーロッパ南部からアジア西南部が原産とされるクロウメモドキ科の落葉高木、ナツメ種子を酸棗仁(サンソウニン)として薬用にする。中国では紀元前よりもモモやアンズとともに重要な五果の一つとして栽培され、日本にも奈良時代に渡来した。成分には糖類、有機酸、トリテルペノイド、サポニンが含まれている。効能としては抗アレルギー、抗腫瘍、抗ストレスなどがある。中国ではアレルギー性紫斑病や血小板減少症の治療効果に関して研究されている。 |
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●冬虫夏草(トウチュウカソウ)
中国の四川、貴州、雲南、チベットなどに産するガの幼虫に生えたキノコの一種。冬には虫の姿をなし、夏には変じて草になると信じられていたため冬虫夏草の名がある。効能として抗菌作用や気管支拡張作用などがある。冬虫夏草は古くから不老不死、強壮の妙薬といわれ、薬酒(冬虫夏草酒)や薬膳料理などにも珍重されている。 |
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舒脳益の主成分であるキレンソウをはじめ9種類の薬草は、主に「薬草の宝庫」と呼ばれる長白山の麓から採取されています。
長白山は「広辞苑」に「中国東北部と朝鮮の境にそびえる火山で、松花江(ショウカコウ)・豆満江(トマンコウ)と鴨緑江(
アムノッカン)との中間にある長白山脈の主峰。海抜2,744メートル。朝鮮では白頭山(ペクドサン)と呼ぶ」と記されています。
中国には約6,000種の薬草があるといわれており、長白山にはそのうちの約1,300種もの薬草が自生しているといわれています。
現在は国家管理となっており、許可なしの入山は禁じられています。それほど良質な薬草が自生しているということです。
良質な薬草が育つ秘密は、その土地と生育環境に隠されています。長白山はかつて活火山で、火山灰に覆われていました。その
ため、土質にはゲルマニウムやセレン、マンガンなど20種類以上の微量元素が含まれています。これらは人体に欠かせない物質
であり、体質改善、老化防止、疲労回復などに大変有効であるとされています。
また、冬が長く夏が短い極寒の自然環境は、1年の半分以上、山脈を厚い雪で覆いつくします。この厳しい自然環境下での休眠
期間こそが、栄養価の高い薬草を生む要因とされています。環境の厳しい気候で育った植物は、温暖地で育った植物の2〜3倍
の薬効成分をもっているという報告もあります。
土壌のほか、そこに集まる水にも新しい発見がありました。長白山には「天池」という火山湖があります。その水には
多種類の微量元素が含まれていることで有名です。そして、朝鮮人参酒をつくるため、天池の水で醸造したお酒に長年乾燥させ
た生薬人参をつけておいたところ、その人参が発芽したという話があります。これは、その水に植物の細胞を活性化させる成分
が含まれていることを示しています。実際、長白山の水や朝鮮人参を毎日摂っている村の人々は、他の地域に住む人達よりはる
かに長生きで、「長寿の村」として知られています。
これらの地質、水質、気候風土が複合的に作用しあい、薬効成分の高い植物が生まれます。「薬草の宝庫」「漢方の故郷」−長
白山はこのような代名詞で世界的にも有名になり、これまで数多くの医師や研究者がその地を訪れています。
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